記事担当:共立プロダクツ
(記事:OGU)
更新予定:毎週木曜日(次回は7月18日です!)
[ハンダ付け必須-非マイコン系]
電子工作といってもいろんなジャンルがあるのですが、「音もの」の中では「手づくりスピーカー」が根強い人気です。
適当な箱にスピーカーユニットを取り付ければ「とりあえずは音が出る・・・」ということで、失敗がないのも魅力のひとつのようです。
低音から高音までの全帯域を1個のスピーカーに受け持たせるものを「フルレンジユニット」と呼んでいますが、ひと昔前は16cm~20cm口径のものが一般的でした。
昨今は、素材や技術全般の進歩により小口径でもちゃんとした低音を出せるようになりましたので、8cm~10cm口径のものが主流になっています。
そのため、箱(エンクロージャー)が小型化できて、いっそう取り組みやすくなった・・・と言うわけです。
これらのユニットは国内、海外のメーカーから多数販売されていますが、共立電子でも少数ではありますがコスパを重視したモデルをラインナップさせていただいております。
その中で、おすすめの10cmユニットをつかってスピーカーシステムを作りましたのでご紹介させていただきます。
使用した10cmユニットはこんなカンジです。
品名 10cmフルレンジスピーカーユニット
品番 WP-FL10
中~低域を担当するコーン(振動板)に加えて、高域を担当するサブコーンを組み合わせた「ダブルコーン」構造になっています。
この姿を見て、ベテランマニアの方はきっとこう思われるでしょう。
英国はローサー(ラウザー)社の「PM6」を思い出すなァ・・・と。
そうです。
私もこのダブルコーンのルックスとその音に惹かれて当社で販売させていただくことになった・・・という経緯があります。
で、この度ようやくこのユニットにピッタリなエンクロージャーの組立キットを新発売させていただくことになりました。
組み立てが終わった外観はこんなカンジです。
品名 10cmユニット用バスレフエンクロージャー組立キット
品番 WP-EN10B
幅140mm 高さ330mm 奥行き265mmで使いやすいサイズになっています。
材質は厚さ15mmのMDFで、10cmユニットにふさわしい強度を確保しています。
ユニット取付穴径は93mmですので、今回使用した「WP-FL10」だけではなくて、その弟分の「WP-FL11」やFOSTEX社の「FE103NV2」や「FF105WK」なども取り付けることが可能です。
また、当社販売店の「デジット」では「掘り出し物」のスピーカーユニットが多数販売されていますが、それらを取り付けてハイCPのシステムを製作する・・・という楽しみも広がります。
内部構造はこんなカンジです。
内容積は7,8ℓと充分なサイズを確保。
「リア・スリットパスレフ」を採用して「自然で伸びのある低域」を実現しています。
完成したスピーカーシステムのインピーダンスを計測してみたらこんなカンジです。
バスレフダクトのチューニング周波数は約60Hzになっているのが確認できます。
約40Hz~50Hzまでは実用になると思われますので、一般的な音楽鑑賞には問題なく使用できるのではないでしょうか。
このエンクロージャー組立キットは写真のような部材で構成されています。
板材のほかに真鍮削り出し+金メッキのターミナルや内部配線材(スピーカーケーブル)も同梱されています。
スピーカーユニットのほかに準備するものは「木工用ボンド」と「吸音材」くらいです。
吸音材はオーディオ用がベストなのですが、100円ショップなどで販売されている「手芸わた」も使用できます。
部材のほかに「組立説明書」が同梱されています。
こんなカンジです。
「A3サイズ」の両面印刷で、組み立ての全工程がカラー写真でくわしく解説されていますので、
これを見ながら作業していただきますと間違いなく完成させることができると思います。
ちなみに、木工ボンドで接着していく作業は2台同時にすすめても約2~3時間で終了させることができました。
その後まる一日(24時間)ボンドを乾燥させてからターミナルとスピーカーユニットを取り付けましたので製作にはほぼ2日間を費やしたことになります。
ご参考までに、「WP-FL10」ユニットの弟分である「WP-FL11」を取り付けて完成させたらこんなカンジです。
音質はWP-FL10よりも軽快で明るく前に出る傾向がありますのでジャズライブなどを好んで聴かれる方には向いているかも知れません。
塗装仕上げしてキレイな姿で披露したかったのですが、取り急ぎMDF素地の状態で紹介させていただきました。
「WP-FL10」ユニットを使用したスピーカーシステムを社内の一室にセッティングしてみました。
こんなカンジです。
音源機器にはオーディオ専用PC組立キット「WP-APC3」を使用しました。
USBメモリに取り込んだ音楽データをタッチパネルで選曲してアナログ信号に変換します。
その信号を受けるプリアンプは前回このブログで紹介させていただいたもので、「WP-PAMP8920」基板完成品をタカチ製アルミケースに収納したもの。
パワーアンプはこれまたこのブログで紹介させていただいた「WP-AMP7294V2」基板完成品をタカチ製アルミケースに収納したモノフォニックパワーアンプを左右に1台づつ・・・という構成です。
クラシックからジャズ、ポップスまで試聴用の高音質ソフトを一通り聴いてみましたが、低域の量感は申し分なく、8cmユニットとの違い(威力)を感じさせます。
中~高域はしっとりと落ち着いた自然な音質でバイオリンのユニゾンや女性ボーカルも決してキツくならず上質な音を楽しむことができました。
一般的な紙コーンユニットにありがちな「明るく華やか」な音ではありません。
ハイエンドスピーカーを聴きなれた方にも胸を張っておすすめできるスピーカーシステムだと思っています。
このエンクロージャー組立キットで「手づくりスピーカー」のレパートリーを増やすお手伝いができれば幸いです。
(記事:OGU)
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