記事担当:共立エレショップ
[ハンダ付け必須-非マイコン系]
みなさん、最初の電子工作は何をつくりました?
私はトランジスタによるマルチバイブレータを利用した、LED2個の交互点滅回路です。
電解コンデンサとC1、C2と抵抗R2、R3で周波数と周期が決まるやつです。
手本となる回路が初めからあり、回路図通りにハンダ付けをしただけで
ブレッドボードとかはあまり使われていなかったので、ユニバーサル基板にハンダ付けでした。
はじめて回路計算をしたのは単純にLEDを光らせるだけの回路で、電池にLEDと抵抗をつなげただけのものです。
オームの法則を使って、電源電圧とLEDの順方向電圧、電流から必要な抵抗値を計算してだす、というものですね。
私の頃はアナログ回路から入りましたが、デジタル回路からスタートした人もいると思います。
今はArduinoなどのマイコンボードやRaspberryPiなどのシングルボードコンピュータから始める人のほうが多そうですね。
さて、デジタル回路の初歩的なものといえばロジックICを使ったものになると思います。
ロジックICは、基本的な論理演算機能を一つのICにした半導体部品です。
論理演算では1、0またはH、Lで表現されるデジタル信号を用い、その入力される信号の組み合せによって出力される信号が決定します。
その中でも汎用ロジックICは、論理演算など基本的な回路を1つの小型パッケージにまとめた集積回路(IC)で
「AND」や「OR」、「NOT」などの基本の論理演算とそれを組み合わせた小規模な回路になります。
汎用ロジックICの種類については色々あるのですが、説明しだすとキリがないので今回は割愛します。
さて、今回遊ぶのはCMOSの10進カウンタ「4017」、東芝の型番だと★「TC4017BP」になります。
電源電圧範囲が3V~18Vと広く、その分(?)スピードは遅いですが、お遊びの回路くらいなら気にならないと思います。

この10進カウンタ「4017」ですが、入力(CLOCK端子)に信号を入れると、10進法でカウントしていきます。
1回入力を入れると、出力の1番目(Q0端子)がHになり、2回目の信号で出力の2番目(Q1端子)がHにと順番に出力されていきます。
入力端子としてCLOCK,CLOCK_INHIBIT, RESETの3つがあり、この組み合わせで出力端子の状態が変化します。
例えばRESETをL、CLOCK_INHIBITをLに固定すると、
CLOCKに入る信号の立ち上がり(L→Hになる瞬間)に次の端子がHになり、元の端子がLになります。
2番目の信号が入った時に、2番目の出力がHになり1番目の出力がLになるわけです。
出力端子がHになった時に光るようにLEDをつないでおくと、2番目の信号で2番目のLEDがり、1番目のLEDは消えるわけですね。
CLOCKに信号が5回入ると、5番目のLEDだけが光り他は消えた状態になります。
だいぶ端折って説明しましたが、この「4017」に抵抗とLEDをつないで光らせていきたいと思います。
まずはICを直接ハンダ付けせずにICソケットを使います。


そして、4017をドッキング!

ユニバーサル基板にハンダ付けしていくときは、配置、配線を間違えたりどんなトラブルがあるかわかりません。
熱に弱いICを守るためにも、ICソケットを活用していきます。
4017の足の配置はこんな感じ。
手書きで汚くて恐縮ですが、なんとか読めます。。よね?

ほかに使うのは、LED5個と、入力用のスイッチ。

あと抵抗やコンデンサも使います。
さて、LEDをハンダ付けしていきましょう。
一番目の出力端子(Q0)は、ICの左下を1番とすると3番目なので、3番目の端子に抵抗(510Ω)とLEDを付けます。
(3番目の端子) - (抵抗) - (LEDの+端子)とハンダ付けして、(LEDの-端子)はそのままにしておきます。


次に2番目の端子にもLEDを付けます。
一番目の出力端子(Q0)は、ICの左下を1番とすると2番目なので、2番目の端子に抵抗(430Ω)とLEDを付けます。
(2番目の端子) - (抵抗) - (LEDの+端子)とハンダ付けして、(LEDの-端子)は1個目の(LEDの+端子)にハンダ付けします。


おい、(LEDの-端子)は1個目の(LEDの+端子)にハンダ付けしますって、何をする?
1個目のLEDと直列につながったじゃないか! と思われた方は正解です。
ええ、普通に光らせるとは誰も言ってません!
信号が入ってカウントするたびに、LEDがバーグラフのように2個点灯、3個点灯と増えるように光らせます!
まぁ世の中にはLEDレベルメーター用のICなんかもあるので、それ使った方が楽で早いんですが。。。
今回はロジックICを使って遊ぶというのがテーマなので、そのまま進めます。
3番目の端子にもLEDを付けていきます。


そうして、4番、5番目の端子にもLEDを付けてしまいます。
5番目の端子は今までの1~4番と違ってICの反対側に端子があるので、ICをぐるっと回ってきてのハンダ付け。


さてこのまま、最初の(LEDの-端子)が放置されたままになっているので、ICのVss(電源の-)端子につなげたいと思います。
が、今までは抵抗の足とLEDの足で配線をつなげてきたのですが、Vssの端子が遠いのでLEDの足が届きません。
そこで、この方々にご助力願うことにしました。
不要になった抵抗の足の面々です!

コレでVssの端子までリレーしてつないでいきます。

電源(Vdd,Vss)と、信号入力用のスイッチもつけて、電源の側には0.1μFのコンデンサも入れます。
電源は電池BOXで単3電池8本入れて、12V電源とします。
コレで、LED5個分(2Vx5)の電源は確保です。

10進カウンターなので出力は10個あるのですが、今回は5個目まで。
さあ、電池を入れて電源をON!

LED1個光ってます。。。
え、最初から光るの?
さらにスイッチを押してみると。。。

アレ?変わらない?
スイッチが反応してない?
それならばと、CLOCK端子を裏からショートさせてみたら

LEDが3個目までは光ってますね。。
でもなんか違う。
スイッチを押しても反応しないし。
はんだ付け不良を疑って、裏面を確認。

Vssにつなぐはずの1個目の(LEDの-端子)が、違うところにつながっとる。。
まちがっとるやーん!
(記事:TOY)
更新予定:毎週木曜日(次回は10月5日です!)
[ハンダ付け必須-非マイコン系]
みなさん、最初の電子工作は何をつくりました?
私はトランジスタによるマルチバイブレータを利用した、LED2個の交互点滅回路です。
電解コンデンサとC1、C2と抵抗R2、R3で周波数と周期が決まるやつです。
手本となる回路が初めからあり、回路図通りにハンダ付けをしただけで
ブレッドボードとかはあまり使われていなかったので、ユニバーサル基板にハンダ付けでした。
はじめて回路計算をしたのは単純にLEDを光らせるだけの回路で、電池にLEDと抵抗をつなげただけのものです。
オームの法則を使って、電源電圧とLEDの順方向電圧、電流から必要な抵抗値を計算してだす、というものですね。
私の頃はアナログ回路から入りましたが、デジタル回路からスタートした人もいると思います。
今はArduinoなどのマイコンボードやRaspberryPiなどのシングルボードコンピュータから始める人のほうが多そうですね。
さて、デジタル回路の初歩的なものといえばロジックICを使ったものになると思います。
ロジックICは、基本的な論理演算機能を一つのICにした半導体部品です。
論理演算では1、0またはH、Lで表現されるデジタル信号を用い、その入力される信号の組み合せによって出力される信号が決定します。
その中でも汎用ロジックICは、論理演算など基本的な回路を1つの小型パッケージにまとめた集積回路(IC)で
「AND」や「OR」、「NOT」などの基本の論理演算とそれを組み合わせた小規模な回路になります。
汎用ロジックICの種類については色々あるのですが、説明しだすとキリがないので今回は割愛します。
さて、今回遊ぶのはCMOSの10進カウンタ「4017」、東芝の型番だと★「TC4017BP」になります。
電源電圧範囲が3V~18Vと広く、その分(?)スピードは遅いですが、お遊びの回路くらいなら気にならないと思います。

この10進カウンタ「4017」ですが、入力(CLOCK端子)に信号を入れると、10進法でカウントしていきます。
1回入力を入れると、出力の1番目(Q0端子)がHになり、2回目の信号で出力の2番目(Q1端子)がHにと順番に出力されていきます。
入力端子としてCLOCK,CLOCK_INHIBIT, RESETの3つがあり、この組み合わせで出力端子の状態が変化します。
例えばRESETをL、CLOCK_INHIBITをLに固定すると、
CLOCKに入る信号の立ち上がり(L→Hになる瞬間)に次の端子がHになり、元の端子がLになります。
2番目の信号が入った時に、2番目の出力がHになり1番目の出力がLになるわけです。
出力端子がHになった時に光るようにLEDをつないでおくと、2番目の信号で2番目のLEDがり、1番目のLEDは消えるわけですね。
CLOCKに信号が5回入ると、5番目のLEDだけが光り他は消えた状態になります。
だいぶ端折って説明しましたが、この「4017」に抵抗とLEDをつないで光らせていきたいと思います。
まずはICを直接ハンダ付けせずにICソケットを使います。


そして、4017をドッキング!

ユニバーサル基板にハンダ付けしていくときは、配置、配線を間違えたりどんなトラブルがあるかわかりません。
熱に弱いICを守るためにも、ICソケットを活用していきます。
4017の足の配置はこんな感じ。
手書きで汚くて恐縮ですが、なんとか読めます。。よね?

ほかに使うのは、LED5個と、入力用のスイッチ。

あと抵抗やコンデンサも使います。
さて、LEDをハンダ付けしていきましょう。
一番目の出力端子(Q0)は、ICの左下を1番とすると3番目なので、3番目の端子に抵抗(510Ω)とLEDを付けます。
(3番目の端子) - (抵抗) - (LEDの+端子)とハンダ付けして、(LEDの-端子)はそのままにしておきます。


次に2番目の端子にもLEDを付けます。
一番目の出力端子(Q0)は、ICの左下を1番とすると2番目なので、2番目の端子に抵抗(430Ω)とLEDを付けます。
(2番目の端子) - (抵抗) - (LEDの+端子)とハンダ付けして、(LEDの-端子)は1個目の(LEDの+端子)にハンダ付けします。


おい、(LEDの-端子)は1個目の(LEDの+端子)にハンダ付けしますって、何をする?
1個目のLEDと直列につながったじゃないか! と思われた方は正解です。
ええ、普通に光らせるとは誰も言ってません!
信号が入ってカウントするたびに、LEDがバーグラフのように2個点灯、3個点灯と増えるように光らせます!
まぁ世の中にはLEDレベルメーター用のICなんかもあるので、それ使った方が楽で早いんですが。。。
今回はロジックICを使って遊ぶというのがテーマなので、そのまま進めます。
3番目の端子にもLEDを付けていきます。


そうして、4番、5番目の端子にもLEDを付けてしまいます。
5番目の端子は今までの1~4番と違ってICの反対側に端子があるので、ICをぐるっと回ってきてのハンダ付け。


さてこのまま、最初の(LEDの-端子)が放置されたままになっているので、ICのVss(電源の-)端子につなげたいと思います。
が、今までは抵抗の足とLEDの足で配線をつなげてきたのですが、Vssの端子が遠いのでLEDの足が届きません。
そこで、この方々にご助力願うことにしました。
不要になった抵抗の足の面々です!

コレでVssの端子までリレーしてつないでいきます。

電源(Vdd,Vss)と、信号入力用のスイッチもつけて、電源の側には0.1μFのコンデンサも入れます。
電源は電池BOXで単3電池8本入れて、12V電源とします。
コレで、LED5個分(2Vx5)の電源は確保です。

10進カウンターなので出力は10個あるのですが、今回は5個目まで。
さあ、電池を入れて電源をON!

LED1個光ってます。。。
え、最初から光るの?
さらにスイッチを押してみると。。。

アレ?変わらない?
スイッチが反応してない?
それならばと、CLOCK端子を裏からショートさせてみたら

LEDが3個目までは光ってますね。。
でもなんか違う。
スイッチを押しても反応しないし。
はんだ付け不良を疑って、裏面を確認。

Vssにつなぐはずの1個目の(LEDの-端子)が、違うところにつながっとる。。
まちがっとるやーん!
これは、LEDが1個光っただけでも奇跡ですね。
回路図は部品がついてる表面から見るんですけど、ハンダ付けは裏からみるので
足の多いICとかは、足の位置間違えるとかは結構します。慎重にいきましょう。。。
今回はこれにて終了。大失敗です。
オープンになっているCLOCK_INHIBIT端子の処理とか
入力スイッチのチャタリング対策とか、リセットスイッチとかもつけないといけないので
修正していくか、作り直すか悩みどころです。。
次回は、きちんと光るようにしたいと思います。
回路図は部品がついてる表面から見るんですけど、ハンダ付けは裏からみるので
足の多いICとかは、足の位置間違えるとかは結構します。慎重にいきましょう。。。
今回はこれにて終了。大失敗です。
オープンになっているCLOCK_INHIBIT端子の処理とか
入力スイッチのチャタリング対策とか、リセットスイッチとかもつけないといけないので
修正していくか、作り直すか悩みどころです。。
次回は、きちんと光るようにしたいと思います。
みなさんはちゃんと確認しながら工作してくださいね♪
(記事:TOY)
更新予定:毎週木曜日(次回は10月5日です!)