記事担当:
ハンダ付け必要-非マイコン系

北風が身にしみる季節になってまいりました。
寒いですね。参ったもんです。

風が吹くと桶屋が儲かるなんて話がございますが、昨今はそんな複雑なものはウケないようで、もっとシンプルに風が吹くと電気ができる、程度の方が喜ばれるようでございます。

と言う訳で本日は。
ツイッターでも話題になったデジットキットの新作★「 ミニ風力発電 実験セット / FUURYOK-KIT」を作ってみようかと思います。

01売り物そのままのパッケージ
店頭からサンプルに頂いてきたキットでございます。
デジットキットの変わらぬパッケージ。味わいがありますね。
では袋を開けてみましょう。
02パッケージの中身
中身説明書発電機(モーター)関係の部材と、制御基板関係の部材とで分かれております。
基板に関わる部材は一つに袋にまとめて入れられておりますので、作る時迷わなくて助かりますね。

基板はなんとも小さく、部品密度も高め。
04基板はとても小さい
さて、最近視力も指先も衰えてきた私に作れるんでしょうかねぇ。(ヨボヨボ)
なんというか、こういう無駄のない基板構成もデジットらしいですね。

説明書もデジットらしい、簡素ですが必要十分な情報が書かれたいつものアレでございます。
03デジットらしい簡素な説明書
これをもとに組立てていきましょう。

まずは抵抗など背の低い部品から取付けていくのですが、最初にして最大の山場がございました
05そんな小さい表記読めるか!
D1『ツェナーダイオード』D3『小信号用ダイオード』でございます。
説明書には、ツェナーダイオードには『5.6Bの表記』が、小信号ダイオードには『T3の表記が有ると書かれております。
が。
こんな小さいもの見えるわけがございません。
伊達に何十年もメガネかけて生活しているわけではございませんよ。
スマホのカメラで拡大してみても、正直なところよく分からない・・・
仕方ないので最終手段。説明書の部品写真をもとに取り付けをいたしました。
06最終手段の写真で判断
小さい方がツェナーダイオードか・・・

今回はなんとかなりましたが、説明書の変更が間に合わず部品が変更になった場合や、そもそも部品の写真が載っていない場合はこの方法が使えないので厄介です。
こういう時に拡大鏡などがあれば良いのですが。
寄る年波には勝てないので、こういう時のためにルーペなどを用意しておきたいですね。
あと、暗い場所ではやはり視認性が悪くなるので、明るい場所で作業をするか、手元灯も欲しいところでございます。
ぜひエレショップでお探しくださいませ

気を取り直して組み立てを進めます。
小さいもの以外は苦にならないので、その後はサクサクと組立てが進みました。
07部品密度はなかなか
ハイ完成。
久しぶりにキットとか作ったんで部品がガタガタですね・・・
部品密度も高めなので、コテ先の大きいハンダゴテではハンダ付けもしにくく、ちょっと苦労しました。
コテ先が細めのハンダゴテを使用して、基板保持具などで基板を固定するとハンダ付けが格段に楽になります。参考にしてみてくださいませ。
キットの製作レベルとしては初心者向けではないかと。
上述しましたように部品密度が高いので、ハンダ付けには慣れておいたほうが良いと思いますが、1~3個程度電子工作キットを作ったことがあれば特に問題ないように思いました。

と言う訳で、基板は完成いたしましたので、次は発電機部分を製作いたします。
08基板の後は発電機の組立
と言っても風車を組んでモーターに取付けて、モーターに配線材をつけるだけなのではございますが。

まずは風車を組立てます。
09羽を差し込むだけで完成 10羽を差し込む時折れはしないかとヒヤヒヤした(杞憂)
とは言っても軸に4枚の羽根を差し込むだけ。簡単なお仕事でございます。
ともすると羽根が弱く見えて、差し込む時に折れてしまうのではないかと不安にも思いますが、まぁ多分大丈夫でしょう。力の掛け方さえ間違えなければ。

風車が組み上がったらモーターに取付けます。
11グイッと根本まで差し込む
奥までグイッと差し込みましょう。

最後に配線材を取り付けるのですが、なぜ先に風車を取付けたかといいますと。
12逆さにすると安定するのでこの状態でハンダ付け
その方がモーターが安定して立ち上がるからなんですね。
安定している方がハンダ付けしやすいですから。

さて取り付ける配線材
13配線材は被覆をかぶったまま
見ての通り片端は被覆をかぶったまま。
この状態ではハンダ付けができません。
なので被覆を剥いてあげてください
14爪でキュッとやってもいいけどワイヤーストリッパー推奨
このくらいの太さであれば爪でキュッと引っ張っても剥けますが、電子部品屋としてはワイヤーストリッパーの使用をお勧めいたします。

では配線材が準備できたので、いよいよモーターにハンダ付けしようと思ったのですが。
15端子に電線を固定させる穴がない
ぬぅ、端子の形がイヤンな感じ。
私の記憶にあるモーターの端子は平板に穴の開いている物なので、その穴に電線通してハンダ付けすればイイやと思っていたのですが。
この端子形状ではそれができませんね。
仕方ない。ならば予備ハンダだ。

と言う訳で電線と端子に大正義予備ハンダを施しました
16大正義予備ハンダ 17こっちにも予備ハンダ
横着がらずにこういう下準備が大事なんですよね。
分かってるんですが面倒なんですよねぇ。

両方に予備ハンダをしたので、くっつけてハンダゴテで温めればハンダ付け完了。
19配線完了
予備ハンダは手順は増えますが難易度は格段に下がるのでホント大事でございます。

後は配線の先のコネクタを基板に繋げば、ミニ風力発電実験キットは完成でございます!
20キットの製作終了~


ではでは。
早速その性能を見てみましょう。
用意したのはこの夏私のデスクで大活躍してくれた卓上扇風機
21卓上扇風機を用意しました
バッテリー内蔵で手持ちでも使えるので、服の中とかに風を送ったり全身の至る所に風を当てたりと大活躍でした。
風量こそそれほど多くはないものの、エアコンの射程から微妙に外れた位置にデスクを構える身としては、頼れる味方なのでございます。

では早速風を当ててみましょう
22LEDが光ってる
おお!基板上のLEDが光った!
ちゃんと発電してるみたいです。

このキットの風車は、よく見る風力発電のプロペラ型、飛行機のプロペラや扇風機のような形のものではなく、いわゆる垂直型を採用しております。
垂直型は回転数こそプロペラ型には劣りますが、広い範囲から風を受けて回ることができます。
某テレビ番組のコーナーで、水を汲み上げるために大学の屋上に設置した風車がこの垂直型でございます。
風向きに合わせて風車の方向を変える必要がないので、簡単に安定して風力を得られるわけです。

さて、風力にしろ火力にしろ太陽光にしろ、発電した電気はそのままでは使えません。
安定した電圧に整える必要があるんですね。
例えば家庭用の電気はAC100Vに整えて各ご家庭に届けられておりますし、USBポートの付いたソーラーチャージャーはDC5Vに電圧を整えてUSBポートから出力されております。
今回のキットでは最初に製作した基板がその調整役になっており、発電した電機をDC4~4.7V(実測値)に整えて、青い端子台から出力できるようになっております

23この風量ならこんなもんか
私が愛用している扇風機では4.1Vくらいの電圧が出力されておりました。
これだけ出ていればLEDを光らせたり省電力タイプのマイコンボードは動かせるかもしれません

ただ、電圧は安定しても電力は安定いたしませんので、どのくらいの電流が取れるかは風の強さによります
太陽光にしろ風力にしろ、こと自然というのは安定とは程遠い存在でございますので、実用となると何らかの蓄電装置が必要になるのではないでしょうか。
あくまで『実験キット』と言う事でお楽しみくださいませ。

それにしても。
人間は古来より不安定な自然に悩まされてきたせいで、安定を得たくて科学技術を発展させてきたのかもしれませんね。


みなさんも是非、安定した電気を作ってみてくださいね♪


(記事:伊東)
更新予定:毎週木曜日(次回は12月22日です!)