エレショップblog

半導体・センサー・マイコン・電子工作キットほか、各種電子部品の専門店「共立エレショップ」から主に電子工作の関連情報をお届けします。 http://eleshop.jp/

カテゴリ: ハンダ付け不要/マイコン系

記事担当:共立プロダクツ
ハンダ付け不要-マイコン系


この春ご入学、ご進級、ご就職された皆さま。
まさに今、新しい生活に慣れてきた頃といったところでしょうか。
余裕が出来て新しい事にチャレンジしたいという方もおられるのではないかと思います

本日は弊社で取り扱っている製品を使って、
初心者の次のステップにおすすめな「初級者向け」の電子工作の例をご紹介したいと思います。

マイコンといえば★PIC や★AVR  など、IC単体のものを使うのが従来の主流でした。
このような単体のマイコンに書き込むには、プログラムの書き込み装置(ライター)が必要となります。
★純正品 を買ったり自作したりするわけですが、買うとなればその費用も上乗せになりますし、自作した書き込み機がうまく動かないと面白くない…。
IC単体のマイコン開発は、もちろん量産などを考えると大きなメリットがあります。
でも、趣味の電子工作としてこれから始めるという方には、道具の理由などでややハードルが高く感じられるかもしれません。
PICマイコン

書き込み機の要らないマイコンボードもたくさんあります。
★「Arduino UNO」 は代表的なマイコンボードですね。
USBケーブルでパソコンとつないで、作成したプログラムを転送するだけで動かせます。
ユーザーが多いためインターネットで豊富な情報が手に入り、書籍も充実しています。
エレショップblogでもArduinoを取り上げた記事がありますので、興味のある方はぜひこちらをどうぞ↓
マイコンボードの定番、Arduino

今回は、数あるマイコンボード製品の中でも
新しくて今どきの電子工作にぴったりのものを使ってみたいと思います。
それがこちら。

20×17.5mmの極小ボード「XIAO RP2040」
特徴はいろいろとありますが、簡単にまとめると「超小型、程よく高性能、しかも低価格!」
★「Raspberry Pi Pico」 と同じ32ビットマイコン「RP2040」が搭載されています。
コンパクトなので作品への組み込みがしやすく、お財布にも優しい。これからマイコンを触ってみたい方におすすめです。
価格は¥1,012 (税込/2022.5.9現在)。

マイコン開発で使うプログラミング言語といえばCやC++が多いですが、
この「XIAO RP2040」は、Python系のプログラミング言語(MicroPythonとCircuitPython)を使うこともできます。
Pythonが動くマイコンボードはだんだん種類が充実しつつありますが、
動かすには基礎的なスペックがそれなりに要るので、対応する機種は少ないです。
今回はせっかくなので、RP2040で対応している★「MicroPython」https://micropython.org/ で開発してみようと思います。

「Pythonは簡単」とよく言われていますが、実際のところ機能が高度にまとまっているので未経験からでもスタートしやすく
思いついたことをスムーズにコード化できて、アプリケーション部分の開発に集中しやすいと思います。
これは大きなメリットだと思います。(もちろん、究めるところまでとなれば、やはり簡単ではないと思いますが…)

前置きはこれくらいにして早速始めましょう。
まずは、XIAO RP2040にMicroPythonのファームウェアを書き込みます。

最初に用意するのは「XIAO RP2040」本体と、インターネット接続されたPC(今回はWindows10環境を使います)、
★「USB-Cケーブル」 (普通のものでOKです)。
LTC5BK1a


MicroPythonのファームウェアは、公式ページでマイコンボードの機種別に公開されています。
XIAO RP2040は内部構造上はRaspberry Pi Picoと類似するので、Raspberry Pi Pico用を使います。
★「Raspberry Pi Pico用のMicroPythonファームウェア配布ページ」https://micropython.org/download/rp2-pico/ より、ファームウェアの.UF2ファイルをダウンロードします。
ファームウェア配布ページから.UF2ファイルをダウンロードします
今回はv1.18 (2022-01-17)を使いました。

次にXIAO RP2040を「BOOTSELボタンを押しながら」USB-CケーブルでPCに接続します。
(「B」と書いてあるほうのボタンがBOOTSELです)
BOOTSELボタンはここです

しばらくするとディスクとして認識されますので、ダウンロードした.UF2ファイルをドライブの直下にコピーします。
UF2ファイルをコピー

コピー完了と同時にリセットが掛かり、ディスクの認識が外れます。
これでMicroPythonの書き込みができました!
XIAO RP2040の上でPythonのコードを実行できるようになります。

続いて、Pythonの開発環境を整えます
今回は★「Thonny」https://thonny.org/ というエディタを使います。
通常のPC上でのPythonのプログラムの編集や実行だけでなく、MicroPythonを書き込んだマイコンボードを管理する機能などがついており
組込み用の開発に特化したPythonエディタです。

Thonnyのトップページから、お使いのPCのシステムに合わせたバージョンをダウンロードし、インストールします。
今回入手したバージョンは3.3.13です。
Thonnyをダウンロード

Thonnyを起動しました。
まずはMicroPythonを書き込んだXIAO RP2040を制御できるように、セットアップを行います。
PCにXIAO RP2040が接続されていることを確認してから、「Tools」>「Options...」を選びます。
Thonnyエディタの初期設定を開きます

PCに接続したXIAO RP2040のMicroPython実行環境を、Thonnyから呼び出すための設定を行います。
「Interpreter」というタブに切り替えて、表示されるメニューから
「MicroPython (Raspberry Pi Pico)」を選びます。するとメニューの下にPortという別のメニューが現れるので
まずは選択肢を確認しましょう。
XIAO RP2040が正しく認識されていれば、「(COMxx)」という番号の付いた項目が出てきますので、それを選択します。
下の画像だと「(COM7)」と出ています。
Interpreterの設定を変更


設定が終わったら「OK」をクリックしてメインの画面に戻ると…
下のShellというタブ内
XIAO RP2040のMicroPythonに接続できました
    MicroPython v1.18 on 2022-01-17; Raspberry Pi Pico with RP2040
    Type "help()" for more information.
    >>>
XIAO RP2040からのメッセージが出ました!
先ほど書き込んだMicroPythonのバージョン(v1.18)と一致していますね。問題なさそうです。

実行するコードの入力を待機している状態ですので、何か打ち込んでみましょう。
>>> の後ろにカーソルを合わせて、適当に計算式を入力して…
        >>> 123+45*67

Enterキーを押します。
計算結果が返ってきました
    >>> 123+45*67
    3138
    >>>
答えが出ました!
もちろん、このようにコードを1行ずつ手打ちして対話形式で結果を表示させるだけでなく、
プログラムをファイルの形でまとめて入力して、実行させる使い方のほうが一般的です。
最終的には完成したプログラムをXIAO RP2040のフラッシュROMの中に保存して、電源をつなぐと自動で開始するようにしていきます。

ひとまず、ここまでが下準備となります。
まだ、これだけだとPCでPythonを開発するのと変わりないですが、
ここからは電子工作として実際の回路を組んでコードを動かし、仕上げていくことにしたいと思います。

次回、作例紹介に続きます!
次回、製作編。乞うご期待!!


皆さまも新しいマイコンボードで素敵な電子工作を♪♪

(記事:ONE)
更新予定:毎週木曜日(次回は5月19日です!) 

記事担当:
ハンダ付け不要-マイコン系


またもや久々登場のヨジゲンです。

前回に引き続きreTerminalの紹介を行っていきます。
★「「reTerminalは在庫あります!」」

reTerminal-2-1
110070048a



reTerminal-2-2reTerminal-2-3
まずはケースに入れていた本体を出します。
(すみませんグーグーガンモのケース、reTerminalを入れるのに丁度良かったので自慢したかっただけです)

このボード中身はラズパイのCM4が入っているのですが、
ほんとに入っているか基板を見てみましょう。


reTerminal-2-4
裏面はこんな感じとなっています。
ヒートシンクもしっかり付いており熱対策ばっちりです。


reTerminal-2-5
まずは裏面に付いているゴム足やコネクターカバーを取っていきます。


reTerminal-2-6
四隅にネジが付いているので外していきます。


reTerminal-2-7
ここからが最難関。爪でケース通しがひっついているので外していきます。
下側は簡単に外れるのですがヒートシンク付近はかなり固めです。


reTerminal-2-8
小型マイナスドライバーなどでもいけますが、専用のこんな工具があれば開けやすいです。
if1452591a

reTerminal-2-9reTerminal-2-10
なんとか開きました。なかなかの難関でした。
ちょっとづつすきまに工具を入れていき後は勢いで外してください。
(勢い付けすぎてケース割らないように)


reTerminal-2-11
次に、ヒートシンクを外す為にネジ2本外します。


reTerminal-2-12
ヒートシンクが外れました。
これでCM4ボードが見えました。


reTerminal-2-13
OSを書き換えるブートモードにする場合CM4ボードの左側にあるスライドスイッチを切り替えると出来るようです。

さて!
ボード見る場合は、もう一段階ケースは外す必要があります。

ケース上と下にあるネジを4箇所外します。
(ツメじゃないので簡単です!)


reTerminal-2-14
ボード全体が見えました。
ここまで開けると色々な部品が載っているのがわかります。

・マイクロSD
・ブザー
・RTCバッテリー
・カメラポート

など通常のラズパイの付いているものや、産業用途だからこそ付いている便利な部品など
見ているだけでもなかなか面白いです。

分解完了したのでケースを戻していきます。
戻すのはネジ締め&ツメを入れるだけなんで開けるより簡単に出来ます。

本日はここまで

外側だけでなく中を見て確信しましたが、工業用途に特化して作られているので、普通のラズパイ
に比べると、割高な製品ですが値段に見合った構造になっており、ディスプレイを使用するアプリケーションであれば、この製品とても使いやすいと思います。


ぜひぜひ購入して色々なアプリケーションを動かしてみてください!!

担当:ヨジゲン

記事担当:
ハンダ不要-非マイコン系

みんな大好きLED。
電飾や装飾にとどまらず、最近は衣装に組み込んだりアクセとして身につけたりと言うことも一般化しつつあります。
LEDは消費電力が少ないのでモバイル化が容易だったり、発熱が少ないので安全性が高かったりというのもよく使用される理由なのではないかと思います。

しかし、よく勘違いされるのですが、決してLEDも発熱しないわけではございません。
「LEDはどんなに光らせても熱くならない」
と言った神話が意外とまかり通っているのではないかと、電子業界以外の人と話をしていると感じる次第でございます。

と言う訳で本日は。
テレワークで思うように工作ができないオカポンに代わって、LEDの発熱について検証してみたいと思います。
ネコキットの続きが見たかった人にはごめんなさい。

用意したのはこの4個のLED。
消費電力の違う白色LEDを4種類用意
左から
でございます。
点灯する電圧はだいたい同じくらいで、消費電流が違う4種類のLED。
ワット数と明るさの違いがどの程度発熱に影響するのか。
実際に光らせて温度を計測していきます。

使用する電源はACアダプタ。
出力3.3VのACアダプタ
出力電圧3.3Vの★ACアダプタ DC3.3V 2A『WA-03200X-1』でございます。
4種類ともおおよその定格順電圧が3.3VなのでこのACアダプタを使用します。

なお、今回はあくまで発熱させるための実験ですので、ACアダプタとLEDの間に抵抗などの電流制限をする部品は挟んでおりません。
実際にLEDを使用する時は抵抗または定電流ダイオード等の部品を挟んでLEDへの負荷を和らげるようにしましょう。

では最初に一番小さいLEDから。
スーパーでデラックスなLED

★φ5mm スーパーデラックス パワーLED 白色『OSW47L5111Y』でございます。
名前が良いですね。スーパーデラックスなパワーLED。この名前だけで期待値が上がります。
消費電流は20mAです。

点灯させる前に一応温度を測っておきましょう。
室温ですね
22.2℃。室温ですね。

ではACアダプタに繋いで光らせてみましょう。
これがスーパーでデラックスな光
期待通り結構明るい。
では温度計を当てて温度の変化を見ていきましょう。
これだけ近づければしっかり計測できるでしょ
↑こんな感じでかなり接近させて計測しています。

すると・・・
約3分でこの温度
あかん、これはあかんやつや!!
点灯から3分程度でこの温度。
『OSW47L5111Y』の動作温度範囲は-30~85℃なのでこの時点で電源を落としました。

いやしかし80度超えって・・・・
触ったらヤケドしますよ。
やはり定格順電圧3.2VのLEDに3.3V突っ込んだのがまずかったんでしょうね。
過電圧は部品を破損させることもあるのでけして真似しないでください。

と言う訳で3VのACアダプタに変えて再チャレンジ
3Vで再挑戦
いや、それでも十分明るいですよ。
さっきよりちょっと離れてるけど
今回はさっきよりも少しLEDとセンサーが離れてますが、まぁ問題ないでしょう。
この状態で待つこと5分。
全然温度上がりませんわ
全然温度上がりませんわ。
40度程度ならよほど肌に直接密着させない限りは大丈夫ですよ。
やっぱり定格守るのって大事ですね。


では次のLEDを光らせてみましょう。
デカイ=明るい、強い!という単純なイメージでの選択。
とは言え消費電流は100mAと『OSW47L5111Y』の5倍電気を食います。
定格電圧も3.3Vなので今回は過電圧にはなりません。

点灯させる前の温度は・・・
こちらも室温
はい、室温です。

では光らせてみましょう。
変な声が出るくらい明るい
んぉ!!!
思った以上に明るくて変な声が出てしまいました。
当たり前ですが直視厳禁です。

デカイから近い
今回はLEDがデカイので必然的にセンサーとの距離も近くなります。
さて温度は・・・

意外と温度上がらず
意外と上がりませんね。
5分経過で68℃。いや、もちろんこんなの触ったらヤケドしますけどね。
やはり定格を守って使用しているせいか驚くような結果にはなりませんでした。
もちろん直接肌に触れるような使い方は厳禁ですが。

本来は放熱板必須です
消費電流もググッと上がって350mA。これは期待できそうです。

念の為点灯前の温度を計測します。
最初はみんな室温です
もちろん室温です。

では光らせてみましょう!
明るすぎて何がなんだか
ぉふぅぅっ!!
もう見てられません。真昼のような明るさです。
サングラスを用意しなかったことが心底悔やまれます

見るからに熱そう
センサーからしたら拷問のような状態ですね。大丈夫なんでしょうか。

気になる温度は・・・
ぐんぐん上昇!
はいダメ~。
1分経たずにこの温度。
『OSW4XME1C1E』も動作温度範囲は85度までなのでこの時点で電源を落としました。
それにしても気持ちいいくらいの温度上昇っぷり。
もちろん電源落とした後もしばらくは触ることができませんでした。

この『OSW4XME1C1E』は本来なら放熱板を付けて使用しないといけません
じゃないとすぐ壊れるでしょうから。
なのでご使用の際は★1W用スター型アルミ基板『OSMCPCB8060B』とかに取付けて、その裏にさらに放熱板を付けて使用しましょう。

ちなみにこのLEDの裏側は放熱用にアルミ板になっています。
裏から放熱できるようになってる
ここに放熱器を密着させて温度を逃がす訳です。
ではこの裏側は一体何度になってるんでしょうね。
気になるので試してみました。

裏返しても目には優しくない
こうして見るとヘッドライトとか携帯用の電灯に便利そうですね。
斜めになってるけども
さてどのくらい裏のアルミが熱くなってるんでしょうか。

温度上昇は優しめ
3分程度でこの温度。70℃超えた辺りから温度上昇が緩やかになりました。
光があたってない分温度は抑えられているのかもしれません。

さて、最後はこちら。
圧倒的電力消費!
『OSW4XME1C1E』よりもデカイワット数の★3W級白色ハイパワーLED エミッタ型『OSW4XME3C1E』でございます。
こちらは定格電圧3.8Vなのですが、今回は3.3Vの入力でテストします。
ちなみに3.3V入力時の消費電流は350mAと、『OSW4XME1C1E』と同じくらいの消費電力になります。

では恒例の事前温度計測
周りの温度が上がってる・・・
なんかどんどん室温が上がってる気が・・・

と言う訳で。
不安しかありませんが点灯させてみましょう。
目が~目が~
もうね、こんなんラ○ュタ王でなくても目がやられてしまいますよ。
こんな明るさなんに使うんだ!?ってくらいの明るさ。
斜めだけども
写真も訳わかんなくなってる。

で、肝心の温度は・・・
圧倒的温度上昇!
いや、思ったほどではないですね。
3分ほどで80度超え。
もちろん触ったらヤケドしますけど、1W級の『OSW4XME1C1E』よりも温度上昇は緩やかでした。
定格いっぱいまで電圧をかけてないのでこの辺余裕が有ったってことでしょうか。

もちろんこの『OSW4XME3C1E』も放熱板使用が前提の商品ですので、ご使用の際は★3W用スター型アルミ基板 『OSMCPCB8060A』に取付けて、かつ裏に放熱板を付けて使用してくださいませ。

せっかくなんで『OSW4XME3C1E』の裏面も温度測ってみましょうか。
反射でも部屋が明るくなる シリコンマットじゃなかったら燃えてた!?
めっちゃ明るいですね。
で、温度はというと・・・
思いのほか温度は上がりませんでした
3分程度でこの温度。
やはり1W級の『OSW4XME1C1E』よりも余裕がありそうです。

と言う訳で。
実験終了でございます。
これでLEDも熱くなるということがお分かりいただけたかと思います。
LEDだからって甘く見てるとヤケドしてしまうってことですね。

LEDを使用してなにか作る際は、放熱とか入力電圧を抑えるなど発熱への対策にも気を使ってください。
もちろん使用するLEDによっても発生する熱量は違ってきますので、組み立てる前にLEDの温度を測って確認することも大事かもしれません。
LEDの特性をしっかり確認して、安全な電子工作をお楽しみください。


みなさんもぜひCOOLにLEDを使ってくださいね!

(記事:伊東)
更新予定:毎週木曜日(次回は3月16日です!)

記事担当:
ハンダ付け不要-マイコン系


「ラズパイ無いですね・・・」

弊社でもスポットでたまに入荷はあるのですが、常時在庫があるというような状況にはほど遠いです。そんな中、基板むき出しでは無いですがラズパイが中に入っているこちらの製品は常時在庫ございます

110070048a


こちらの製品の中には通称「CM4」と呼ばれるラズパイが入っています。
しかも「タッチスクリーン」「ケース・ヒートシンク」「スイッチ」「固定用ネジ穴」と通常のラズパイでは別途用意しないといけないものが最初から一体化しています

1台メーカーよりサンプル品を貸して頂いたので開封してみます。
reTerminal-1reTerminal-2

reTerminal-3
付属品はとてもシンプル。ネジとドライバーのみ。
(紙の資料はなにも付属していません)

reTerminal-4
放熱ヒートシンクもケースと一体しているので安心。

次にRaspberry PiOSを立ち上げるのであれば、通常マイクロSDにOSを入れる必要があるのですがreTerminalはプリインストールされているので上部の電源ボタンを押すだけでOS立ち上げが可能

reTerminal-5
言語設定などを行って再起動してみます。

タッチパネル付きの画面は便利なんですが、さすがにこの画面とタッチパネルのみでがっつり開発するのは厳しいので、ディスプレイ・キーボード・マウスを接続してみます。
reTerminal-6


reTerminal-7
ディスプレイとの接続は通常のRaspberry4と同じく「マイクロHDMI」端子です。

reTerminal-8
ディスプレイは接続するだけでreTerminal本体画面と同じ映像が表示されます。

reTerminal-9
無線LANなどの設定をした後に「Update Software」が表示されます。
ここ後で説明する製品wikiではスキップを推奨していますが、私は知らずにNEXT押して更新作業入ってしまいました。
なにも問題なく使用出来ていますが気になる方はスキップ押しておきましょう。

これでセットアップ完了です。

次にreTerminalのwikiを見ながら製品の概要をチェックしていきます。
スクリーンショット-1
英語サイトのみですがgoogle chromeを使っているので、上部の翻訳ボタンを押して日本語化していきます。

スクリーンショット-2
昔の翻訳機能なんてまったく使い物にならなかったですが、最近のgoogle系の翻訳機能はほんと良く出来ています。たまによく分からない単語になっている場合がありますが、その場合は英語に戻して確認していきます。

かなりの資料読み込みがあるので、本日はここまで。
近日続きアップします。


そんなreTerminal 3月31日まで1,100円オフの24,200円で販売中です。

メーカーではこのreTerminalを使用した拡張モジュールコンテストを開催中です。
最優秀賞は30万円とかなり豪華なコンテストです。

ぜひご応募ください。


担当:ヨジゲン

記事担当:共立プロダクツ
ハンダ付け不要-マイコン系


今回は素材の紹介から...

sigfox-logoBRKWS01-1

Sigfox(シグフォックス)Breakout board (BRKWS01 RC3)
https://eleshop.jp/shop/g/gJAN311

小さな基板と、アンテナがセットになっています。おもちゃのトランシーバーみたいなアンテナですね。
しかも乾電池2本だけで、数キロメートル以上も離れた基地局と通信するんだとか。
スマートフォンと同じで、基地局1ヶ所に対して多数の端末がつながる形です。
つまりトランシーバみたいに2台が相互に通信するのではなく、1台だけで使います。

図1
出典: 京セラコミュニケーションシステム説明資料 - 総務省


使われているのはLPWA(Low Power=省電力、Wide Area=広域エリア)という名前の通り、低消費電力で広い領域(キロメートル単位)を対象にできる無線通信技術だそうです。

じゃあ、スマートフォンと何が違うのでしょうか?
まず信号を送るスピードが遅いらしく、いわゆる4Gの「20万分の1」位とか!
これでは動画どころか、「もしもし」と一言、声だけ送るのにもいったい何分かかるんですか?といったレベルです。

それにもまして、1回で送れるデータ量が「12バイト」とか... 12ギガじゃないですよ、その「1億分の1」ですよ。
これでは「もしもし」の「も」の声だけでも無理っぽいです。

おまけに1日あたり140回までという制限もあって...

gakkari_tameiki_man

でもがっかりしないで下さい。世の中、欲張らなければこれで充分って事もたくさんあるんです。

例えば...

 玄関先のポストに何か届いてる?
 部屋の電気がつけっぱなしになってない?
 暑かったり寒かったりで家のペットは大丈夫?(うちのペットは、まだ「アレクサ!」としゃべれません)

実用化されている例では、
 畑を荒らすイノシシが、仕掛けた罠に入ったかな?
 出荷間近の果物ビニールハウスに夜中、不審者が近づいていない?

などなど、離れた所で今何が起こっているか、少しだけでも知りたいなら、この程度のデータ量でもまかなえそうです。
そう、田舎の母さんが湯沸かしポットを押すとメールが届いて安心、っていうのと同じ感じです。

送れるデータ量や回数は、とても充分とは言えませんが、できる限り多くの機器を安価につなぐ為の割り切りなんでしょうね。
さすがフランス生まれのSigfoxだけあって、エスプリを感じさせますね。

question_head_boy

もちろん同じような事は、安いスマートフォン使えばできそうなんですが、月々の携帯料金も気になりますし、
なにより電池2本で1年間くらいは充電しなくても働いてくれるっていうのが有り難いですね。
特に家から離れた場所だと、コンセントがないことも多いですし。



実は、当社でも実際に稼働しているモジュールがありました!

新しもの好きなスタッフが、ちゃんと電波が届くかの実験しただけで終わったのですが、年間ライセンスの残りがもったいないので会社のトイレ個室が空いているか判る装置にしたそうです。
いわゆるIoT(インターネット・オブ・トイレ)ってやつです。

写真2

上の方にSigfoxモジュールとアンテナ、その下のICはモジュールにデータを送り込むPICマイコン、それに単3電池2本です。
白い線の先につながっている灰色の部品はリードスイッチで、ドアの端につけた磁石(灰色)に反応します。
(写真はドアが閉まっている状態です)
マイコンのプログラミングが必要ですので詳細は省きますが、ドアが閉まったり、開いたりしたタイミングで電波を送信します
ドアの動きがない時はほとんどパワーを消費せず、1日数十回のトイレ使用でも 1年位は電池交換不要だとか。
電池の電圧も送信データに乗せているので、交換時期がわかるらしいです。

写真3

ちょうどビルのトイレには、外を望める大きな窓がありましたので、基地局との通信も問題ありませんでした。

さて、トイレの空き状況はスタッフ各人のパソコンから確認できるようになっています

図2図3

(ここまで仕立てるにはWebサーバ等、それなりの設備が必要になります)


なお、簡単にモジュールの機能を試したいだけであれば、基地局が電波を受けると「メールが来る」という設定もできます
(Sigfox運用会社が用意したポータルサイトで行います)

少なくともメールが使えれば、独自にWebサーバを立てなくても、外部サービス(IFTTT[イフト]など)との連携も難しくありません。
たとえば誰かが個室に入ると、離れた場所のLED電球が赤く光ったりとか、いろんな応用が考えられます

なお、今回は予算と時間の都合で実際には試せませんでした。すみません。

以上、思ったより気軽に使える電波モジュールのご紹介でした。


最後にちょっと、ご注意の補足です。
・モジュールの代金には1年分のライセンスが含まれていますが、2年目から継続してサービスを使うためには年間約1,000円(2021年12月現在)の追加料金がかかります。
・サービスエリア内であっても、場所(特に建物内)によっては充分な強さの電波が届かないため使用できないことがあります。
・今回紹介したモジュールは、本体だけではデータを送信できないタイプで、実際には外部に接続したマイコン等からの操作が必要です。
・日本国内ではSigfoxネットワーク運用を 京セラコミュニケーションシステム株式会社 が行っています。
 Sigfoxについての詳しい解説や使用事例、技術情報は https://www.kccs.co.jp/sigfox/ にてご覧いただけます。


担当:池

このページのトップヘ