エレショップblog

半導体・センサー・マイコン・電子工作キットほか、各種電子部品の専門店「共立エレショップ」から主に電子工作の関連情報をお届けします。 http://eleshop.jp/

記事担当:共立プロダクツ
ハンダ付け必要-非マイコン系


「LEDを点滅させたい」と思ったら、みなさんはどうしますか?
発振回路を作って、タイマーICを使ってとか点滅させたいだけなのに
ICとか回路とか面倒そう・・・・

世の中には「自動点滅LED」という便利なものがありまして
一見すると普通のLEDに見えますが、なんと素子の中にICが入っていて
電源を接続するだけで点滅動作します

自動点滅と普通のLED
左の四角い側が普通LED右が自動点滅LEDです。


「でも自動点滅LEDって種類も少ないし、やっぱり手持ちのLEDを
点滅させるには発振回路を組むしかないのかぁ・・・・」

いえいえ、以下のように、普通のLEDと自動点滅LEDを直列に接続すると


なんと連動して点滅させることができます


直列回路図


この回路で自動点滅LEDが1個あれば自分の好きな普通のLEDを点滅させることができます

LEDは直列に複数個接続することもできるので、2個、3個と付けたい場合は
電源電圧を、接続するLEDの順方向電圧分上げてください。

電源電圧=[自動点滅LEDのVF]+[普通のLEDのVF]+[普通のLEDのVF]+(個数分・・・)

「これじゃあ、いっぱいLEDをつけたいときは高い電圧がいるし
LEDを並列にしたら電流値が下がって暗くなるし・・・・」

そんなときはお馴染みのトランジスタ「C1815」の出番です。
以下のように接続すればトランジスタのコレクタ電流が許す限り
LEDを増やすことができます。

トランジスタ回路

LEDに流れる電流=(電源電圧-LEDの順方向電圧)/抵抗値

赤色LEDの場合は (6V-1.7V)/470Ω=9.1mA となります。
この回路の場合は抵抗値を調節することでLEDの明るさを個々に調整できるメリットがあります。

また、LEDの代わりにブザー(自励式)を取り付けると断続音で鳴らすこともできます。
※他励式ブザーは使えません。

ブザー


通常、電源を接続すると「ピーーーッ」と鳴り続けるブザーですが、
LEDの点滅周期に合わせて「ピーッ、ピーッ、ピーッ」と断続音で鳴らすことができます。


いろいろ使える自動点滅LED、みなさんも使ってみてくださいね。


今回使用した部材はこちら
自動点滅LED φ3mm 赤/高輝度 OSR5MS3164A @60

NPN型 小信号用トランジスタ 2SC1815L-GR-T92-K @22

発振回路内蔵圧電ブザー リードタイプ LF-PB30W25C @370


(記事:K)
更新予定:毎週木曜日(次回は12月21日です!) 

記事担当:
ハンダ付け必須-非マイコン系


今回は、販売開始時に話題になった★「猫型ライントレーサーキット / TE-MICA22」の組み立ての続きをします!
TEMICA22a


★前回の記事はこちら
電工女子★猫型ライントレーサーキットを作ります!★1

前回は、説明ページ(英文)を解読しながら少しずつハンダ付けして組み立てていきました。
モーターにワイヤーをハンダ付けして、はんだ付け作業はすべて終わらせたのが前回まで。


さて、では続きに取り掛かります!
残りは動く部分の組み立てだけです!

「2-13.Wheel loops installation」ホイールループの取り付け
・・・とありますが、最初から黒いタイヤついてました。
TE-MICA22-2-1


「2-14.Wheel installation」ホイールの取り付け
ここは結構力が必要です!!頑張って!!

TE-MICA22-2-2

TE-MICA22-2-3

ホイールをモーターに取り付けてネジで止めるだけなんですが、付属のネジが結構短いので、適当に取り付けちゃうとホイールがポロリと取れます。
力をこめてぐいぃぃぃぃ~~~っとネジを押し付けながら回してください。


「2-15.Motor installation」モーターの取り付け
TE-MICA22-2-4
最初から基板についている両面テープを剥がして、そこにモーターを取り付けます。

が、付属の両面テープの粘着が弱くて全然つかないー!すぐポロってモーターがとれるよ?!
ってオカポンなったんですが、これを共立プロダクツの担当者に訴えたら新たに強力な両面テープを用意してくれました
そしてなんと!!このキットにも新たな両面テープを付属させることになりましたー!!パチパチパチ
これで一安心。
ちなみにこの新たな両面テープは、基板に元々ついている両面テープよりも薄いんですが、粘着力は結構強いので安心です!
ただ、ジェルタイプの両面テープなので、モーター自体に力を加えると両面テープが変形して動いちゃうので要注意!
タイヤと基板が擦れてネコちゃんが上手く走れなくなっちゃうので気を付けてくださいね。

モーターを基板に貼り付ける際、ホイールは基板のスリットに入るようにモーターの位置を調整します。
TE-MICA22-2-5
モーターの先端の横に四角い小さな穴が開いているので、そこにモーターにはんだ付けしたワイヤーを通します。
一本ずつじゃないと通らないので注意です!
で、基板の表側に「2-5.Yellow needle soldering」で取り付けたヘッダーピンがあるので、そこに挿し込みます。


「2-16.Universal screws installation」ユニバーサル・スクリューの取り付け
TE-MICA22-2-6
前輪タイヤの変わりになるのかな…?
ネジを取り付けて、ナットで固定し、袋ナットを取り付けると・・・
TE-MICA22-2-7
TE-MICA22-2-8

完成です!!


電池を入れて・・・
さて、ちゃんと動くでしょうか?!

スイッチON!
TE-MICA22-2-9


光った!!!!
動いた!!!!!!!
・・・・動いた????

なんか、ぐるぐる、回ってる…????
まっすぐ進まない????

あれ????

付属のライントレース用シートにキットを載せても、ライントレースの内側をぐるぐる回って、明らかにライントレースしてない・・・・・・
TE-MICA22-2-10

TE-MICA22-2-11



なんで??????
ちゃんと動いているので、ハンダ付けは間違いないと思う。
動いているネコちゃんの様子をよくよく観察してたら・・・
あれ????と思いました。

電源をONにして、タイヤの動く方向をじっと見ると・・・・
片方のタイヤが逆回転してる!!!
片方のタイヤは前に進もうとしてるのにもう片方のタイヤは後ろに進もうとしてました。
これじゃラインを感知してもまっすぐ進みませんわ。

で、何が原因だったかと言うと。
私、先ほど「で、基板の表側に「2-5.Yellow needle soldering」で取り付けたヘッダーピンがあるので、そこに挿し込みます。」って書きました。

…そう、分かる人は分かっていた。

モーターって、極性なかったっけ????

説明書にも特に明記されてなかったんで、適当に挿し込んだんですが…それが間違いでした!!!

正しくは、モーターの下側(地面側)の端子は、ヘッダーピンの内側に繋げてください!!!
TE-MICA22-2-14
これでどちらもホイールも前に進む方向に回転します。


ということで、今度こそ完成ですーーー!!!!

ライントレース用のシート上に乗せると、ちゃんとラインに沿って動きます
モーターは片方づつしか動かないようですが、左右のモーターが交互に回って結果まっすぐに進みます。
モーターが動いているとき耳の青色LEDが光るのがかわいいです。


床に置いてみると、床の溝を黒い線と認識してずっとぐるぐる回っています。
おもしろ!!!!

TE-MICA22-2-12

TE-MICA22-2-13


たまに溝のないところでも曲がるのが、なんか気まぐれなネコっぽくて好きです。かわゆい。



とってもかわいいのでみなさんも是非、作ってみてくださいね♪


(記事:オカポン)
更新予定:毎週木曜日(次回は12月14日です!) 

記事担当:共立プロダクツ
ハンダ付け必須-非マイコン系

「手づくりアンプ」といえば真空管、半導体を問わず「パワーアンプ」に取り組むのが一般的なのですが、中~上級ファンに人気の「プリアンプ」を製作しましたのでご紹介させていただきます。

一昔前(CDプレーヤが登場する前)はFMチューナやフォノイコライザなどの音源機器の出力電圧は200mVくらいが一般的でした。
一方、パワーアンプの入力電圧は2Vくらいが必要です。
というわけで、音源機器の出力電圧を200mVから2Vに10倍くらい増幅してやる必要がありまして、その役割を果たすプリアンプ(前置増幅器)が必須だったのです。

電圧増幅機能にプラスして、音量調整機能(ボリューム)や音質調整機能(トーンコントロール)を合わせ持たせていましたので「コントロールアンプ」とも呼ばれていました。

ところがCDプレーヤ誕生に合わせて音源機器の出力電圧が2V程度に引き上げられたのです。
オペアンプ(演算増幅器)の誕生と低価格化に伴い、音源機器の終段にオペアンプを追加することによってカンタンに出力電圧2Vが達成できるようになりました。

というわけで、プリアンプの必要がなくなり、入力セレクタとボリュームだけで構成された「パッシブコントローラ」を使用するのがピュアオーディオの主流になってきました。
余計なものを排除して「シンプル&ストレート」が実現できるためです。

従来は「パワーアンプ」と「プリアンプ」をひとつのケースに収めたものを「プリメインアンプ」(もしくは「インテグレーテッドアンプ」)と呼んでいたのですが、昨今は「パッシブコントローラ」を「パワーアンプ」のケースに組み込んだ形態が一般的になっています。

では、なぜ今でも「プリアンプ」が必要なのか?と言えば「自分好みの音質を追求できる」ということでしょう。
音源機器とパワーアンプの間に余計なもの(プリアンプ)が入るわけですから「音質劣化するのでは・・・」と思われるのが普通でしょう。
でもアタマで考えるのと実際にやってみるのとは大違いです。
プリアンプを通すと解像度がグッと上がります。
霧が晴れたような音に変身します。
そして「音の彫り」が深くなります。
オーディオ専門誌では評論家の方々が「音の彫琢」という表現をされますが、プリアンプを通した音を聴くと、この意味が理解できる気がします。

パワーアンプに比べてプリアンプはとっつきにくい存在でしたが、共立電子からプリアンプに必要な基板完成品3モデルとプリアンプ用トロイダルコア・トランスが発売されましたので、それらを活用すれば手軽に高音質プリアンプが手づくりできるようになりました。

今回ご紹介させていただくプリアンプの外観はこんなカンジです。
01


リアスタイルはこんなカンジです。
02
前回、このブログで紹介させていただきました「モノ・パワーアンプ」とデザインを合わせてみました。







プリアンプ製作に使用した主なパーツをご紹介します。

ケースは自作ファンにはおなじみの「タカチ電機」のアルミケースをチョイスしました。

03
・品名  HIT型自然空冷小型アルミケース
・品番  HIT23-5-18SS
・価格  ¥7,832-

心臓部になるプリアンプの基板完成品はこんなカンジです。

04
・品名  高音質プリアンプ基板完成品
・品番  WP-PAMP8920
・価格  ¥5,500-


音質に定評のある日清紡マイクロデバイス(旧JRC)製オペアンプ「MUSES 8920」が標準装備されています。
オペアンプは8Pのソケットを介して取り付けられていますので、星の数ほど存在するオペアンプを差し替えてそれらの音質を楽しむことができるのがこの基板のいいところ。

それに加えて、ネジ端子で脱着可能なフィードバック抵抗を交換することによりゲイン(利得)を可変することも可能になっています。
ゲイン変更のしかた、抵抗の選び方などは付属の説明書に詳しく記載されています。

プリアンプ基板にDC±12Vを供給する電源基板はこんなカンジです。

05
・品名  プリアンプ用±電源基板完成品
・品番  WP-PDEN12VW
・価格  ¥4,400-

電源ON-OFF時の不快なポップノイズを回避するためにミューティング基板も用意されています。
こんなカンジです。
06
・品名  プリアンプ用ミューティング基板完成品
・品番  WP-PPRT24V
・価格  ¥3,300-

プリアンプに最適な電源トランスも同時発売されました。
こんなカンジです。

07
・品名  プリアンプ用トロイダルコア・トランス
・品番  WP-TT1704
・価格  ¥3,080-

リーケージフラックス(漏れ磁束)やノイズを最少に抑えた高品質なトランスです。


入力を切り替える「セレクター」と音量調整用の「アッテネータ」には「セイデン」製の高信頼・高音質のものを採用しました。
こんなカンジです。

08
写真「左」
・品名  Lパッドアッテネータ
・品番  ALAT3210S
・価格  ¥32,000-

写真「右」
・品名  ロータリースイッチ
・品番  32NEG 1-2-6 30°ON
・価格  ¥3,900-

Lパッドアッテネータはどの位置でも音楽信号が通過するのは抵抗2本のみ。
一般的なボリュームと異なり、音質劣化を最小限にとどめます。
抵抗には「アムトランス」社のオーディオ用カーボン抵抗を採用。
音質と操作フィーリングは他では代えがたいものがあります。

ロータリースイッチも同じく「セイデン」製のショーティングタイプを採用。
切り換え時のノイズを防止する構造になっています。




その他、RCAジャックやACジャックなどの周辺パーツは共立エレショップ扱いの中からオーディオ用の高信頼品を選びました。

プリアンプつくりでいちばん大変なのはケース加工ではないでしょうか。
反面、自分のセンスと技量を活かせる楽しい作業でもあります。

フロントパネルの「穴あけ」と「文字入れ」が終わったらこんなカンジです。

09

「文字入れ」には「レタリングシートを使用しました。

・品名  レタリングシート
・品番  WP-LS272
・価格  ¥825-

リアパネルの「穴あけ」と「文字入れ」が終わったらこんなカンジです。

10

フロントパネルにパーツを取り付けたらこんなカンジです。

11


リアパネルにパーツを取り付けたらこんなカンジです。

12



アンダーパネル(底板)にヒートシンク(側板)をネジ止めして、トランスを取り付けたらこんなカンジです。

13


フロントパネルとリアパネルを取り付けたらこんなカンジです。

14


各基板は「ペテット」を使用してアンダーパネル(底板)に取り付けます。
基板にペテットをネジ止めしたらこんなカンジです。
ペテット裏側のシールを剥してアンダーパネルに接着します。

15



基板を取り付けたらこんなカンジです。
16

この写真ではプリアンプ基板が取り付けられていますが、スペースを有効利用するためにミューティング基板を下にして「二段重ね」にしています。
ミューティング基板を先に取り付けて配線をすませてからネジスペーサを介してプリアンプ基板を取り付けます。
こんなカンジです。

17


入出力端子や各基板間の配線はこんなカンジです。

18


配線が終わったらこんなカンジです。

19



トップパネル(天板)を取り付けたら完成です。
こんなカンジです。

20


前回ご紹介させていただきました「モノ・パワーアンプ」と組み合わせたらこんなカンジです。

21


高性能&高音質のアンプシステムが完成しました。



音源機器⇒パッシブコントローラ⇒パワーアンプという構成はシンプル&ストレートなのですが、ややもすると「のっぺらぼう」な音に聞こえることがあります。
このプリアンプを通すとスカッと抜けのよい、彫りの深い音に変身させることができると思います。

オペアンプを交換すればさらに自分好みの音を見つける楽しみを増やすことができます。
私はシングルタイプのオペアンプの音が好きなのですが「変換基板」を使えばカンタンに差し替えすることができます。
こんなカンジです。
22
・品名  1回路オペアンプ→2回路オペアンプ変換基板完成品
・品番  DUAL-OP
・価格  ¥770-

この写真は「AD797」を装着していますが「OPA627」もベテランマニアには根強い人気があります。
金粉をまき散らしたような華のある高域はOPA627独特の世界だと思います。

この記事を参考にしていただきまして「プリアンプ」の魔力にハマッていただけましたら幸いです。


みなさまも是非、自作アンプで良い音をお楽しみください♪


(記事:OGU)
更新予定:毎週木曜日(次回は12月7日です!) 

このページのトップヘ